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朗読トーク #03 『オツベルと象』宮沢賢治 著 癒しのピアノと朗読【528Hz|ソルフェジオ周波数】

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ようこそお越しくださいました。

- 森ノ音 -です。

 

今回は、朗読トーク

#03ということで、

 

先日投稿いたしました、

 

宮沢賢治

オツベルと象

 

について語っていきたいと思います。

 

癒しのピアノと朗読『オツベルと象宮沢賢治

 

youtu.be

 

朗読トークは、私が僭越ながら朗読させていただきました作品について、読む上で懐に秘めていたことや感想などをざっくばらんに話していくカテゴリとなっております。

 

〇そもそも、どうしてオツベルと象を読もうと思ったのかについて、”誰得ですが”先にお話ししたいと思います。

 

まず、Writoneさんが扱っている宮沢賢治作品が、「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」そして「オツベルと象」の三作品で、もともと銀河鉄道の夜のあとはオツベルと象を週1で読み、その後さまざまな宮沢賢治作品を読んでいこうと考えていたのです。

 

そんなグッドタイミングにREADERS CHANNELさんからお誘いがあり、Writoneさんに掲載されていない「よだかの星」や「永訣の朝」といった作品に先に取り組むことにしました。


そんな中、このところ有難くも声のお仕事のご依頼が立て込んでいるのですが、割と元気な印象のご依頼が多いのです。しかし、最近シリアスな作品ばかり読んでいた自分。エネルギーを出す修行をしなければマズいと考え、ここでエネルギーのある文体のオツベルと象を修行を兼ねて週1朗読しようと考えたことが大きな理由です。(お仕事させていただいた作品も今後公表していきますね。お楽しみに。)

 

そんな週1朗読を総集編として作ることにした今回の動画ですが、懸念点が二つありました。まず一つ目は、根本的にあまり癒し系の話ではないこと。二つ目が、一気に読んでいるわけではない為、ぶつ切りな印象になってしまう恐れがあること。

しかし、これはひとつ挑戦として作ってみることにいたしました。お聞き苦しい点が多々あるかもしれませんが、是非お試しいただけますと幸いです。

 

そして、重要なお話!大変長らくお待たせしている-森ノ音-第二弾ですが、とってもとっても大きな進展がありました!それは、第二弾だけでなく、その先にもつながる出来事…!もうすぐです!楽しみにお待ちいただけますと幸いです!

 

さて、本題に入りましょう!

 

・「経営者VS労働者」の話である。と解釈するのは浅い?

1926年に発表された「オツベルと象」。

「この物語は、象=労働者と、オツベル=経営者の戦いが描かれています。」

 

時は大正時代。工場制機械工業への移行と大量生産の時代の到来。

 

資本家による搾取が問題視され、多くの文学者が当時の過酷な労働環境に対して警鐘を鳴らしていたそうです。

 

宮沢賢治もこの作品を通して批判していたのかもしれません。

 

と、ここまでが定説。

 

 

…で す が、実はもっと深堀すべきだったかもしれません!!

 

 

実は、

「この物語は、象=植民地(インド)と、オツベル=宗主国(イギリス)の戦いが描かれている(1920年代)」

という解釈も存在するのです!

 

数ある考察の中でも、この方の記事がとても分かりやすいので、是非読んでみてください。二重になってしまうので、この記事では割愛させていただきますね。

 

「オツベルと象」解説【宮沢賢治】 - 気ままに読み解き

 

以下、いくつかピックアップしてお届けいたします!

・「もう、さようなら、サンタマリア」って、なんでサンタマリア?

よくある質問にあがりそうなこちら。これは、インド出身のマハトマ・ガンジーさん=白象と解釈することで解決します。

Wikipediaより…、

ja.wikipedia.org

”アジアの思想に共通するという考えから、ガンディーは「自分はヒンドゥー教徒であり、イスラム教徒でもあり、また、原始キリスト教という意味ではキリスト教に賛同する」として、宗教グループ間や世界の人々に対話を呼びかけた。”

とのことで、

 

・白象=仏教・ヒンドゥー教において神聖な動物。
・月=イスラム教のシンボル。
・サンタマリア=キリスト教の母なる言葉。

 

と、当てはめることができるのです!

・「おや〔一字不明〕、川へはいっちゃいけないったら。」の定説「君」も浅いかも?

定説では「君」が入るとされています。
この物語は牛飼いがオツベルの話を物語る構図を取っているため、オーディエンスの子供?が話が終わり遊びに行ってしまうのか。それとも何か意図をもって飛び込んだのか…。そう。意図を…。

この解釈で行くと、「川=インドの川=ガンジス川とつながります。

ガンジス川はインドにおける神聖な文化を象徴するもの(伝統・道徳・宗教)
そこに、イギリス「英=合理」が入り込む。

そうです。この空白部分にはイギリスの「英」が入るとしっくりきます。そして、ガンジス川は「水葬」の意味合いもありますから、そこに「英=合理」が飛び込むと考えると…いろんな意味がこの空白には込められていることが分かり、想像するだけで背筋が凍る比喩になっていたのです…!それをあえて「一文字空白」にしたまま世に出すという選択をしていたのです…。賢治さん…!!

・国語の授業より道徳の授業の方が合っている?

…それにしても、物語の結末は「経営者の敗北」「会社がなくなってしまう労働者」という展開で終わります。

この物語は学校の国語の授業で取り上げられているそうですが、なぜ学校のような場所で(濁します)このような話を取り上げるのかずっと疑問に思ってきました。

もしかすると、この真相を知っていた人が、道徳の授業で取り上げるために組み込んだのかもしれませんね。

それにしても、表面しか読むことができていなかった自分。本当に悔しくなりました。

…なお、この内容は私の主観が混じっているということをご留意ください。

 

作品に興味を持っていただけましたら、ぜひ本文を、読むのが大変だという方は、- 森ノ音 - の朗読版をぜひ聞いてみてくださいませ!

 

青空文庫 様 →→→ 宮沢賢治 オツベルと象

森ノ音 朗読 →→→ 癒しのピアノと朗読『オツベルと象』宮沢賢治 著

 

それでは今回はこの辺で!また次の機会にお会いしましょう❇︎

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